夜、部屋を暗くして一人になると、理由のない不安が襲ってくることがありました。
仕事も家事も、人並みにはこなしたはず。誰かに怒られたわけでもない。それなのに、「何か足りない」「自分はこのままでいいのだろうか」と、胸の奥がざわついて、どうしても眠れない。そんな夜を、私は数え切れないほど過ごしてきました。
立派な本を読んだり、誰かに相談したりするほど深刻でもないけれど、放っておくと自分が削れていくような感覚。そんな時、私が救われたのは、難しい理論でも特別な修行でもなく、たった数秒の「自分への言葉」でした。

夜の静寂の中、温かい飲み物を手に自分自身を労う日本人女性 ※イメージ画像
「立派な自分」を諦めて、本当の気持ちを口にした夜
結論から言うと、私の暮らしが変わったきっかけは、自分を励ますのをやめたことでした。「もっと前向きにならなきゃ」「運を上げなきゃ」と必死だった頃、私の心は悲鳴を上げていたのだと思います。
ある日、あまりにも静かすぎて怖い夜がありました。天井を見上げながら、私はふと、小さな声でつぶやいてみたのです。
「……今日は、もうおしまい。よくやったよ、私」
それは誰に聞かせるわけでもない、独り言でした。でも、その言葉が自分の耳から入ってきた瞬間、驚くほど深く、長い呼吸が漏れました。張り詰めていた肩の力が、ふっと抜けていくのが分かりました。それが、私にとっての「言霊」との本当の出会いだった気がします。
「言霊」とは、自分に嘘をつかないこと
言霊なんて、どこか遠い国の話だと思っていました。でも、実際に試して分かったのは、それは自分に向けた「一番身近な手紙」だということです。きれいな言葉じゃなくていい。立派じゃなくていい。
- 「今日は本当に疲れたね」
- 「あの時、言い返せなくて悔しかったよね」
- 「それでも、ここまで歩いてきたんだね」
そうやって、自分の本当の気持ちを「言葉」にしてあげると、心の中にあったモヤモヤとした霧が、少しずつ形を持って消えていくような感覚がありました。自分に嘘をつかずに、今の状態をそのまま認めてあげること。それが、何よりの心の薬になったのです。
「祈り」は、自分と仲直りするための時間
祈りというのも、かつての私には宗教的な、特別なものに感じられていました。でも、毎晩自分に優しい言葉をかけるうちに、それは「自分と仲直りするための時間」なのだと思えるようになりました。
かつての私の「願い」が届かなかったのは、どこかで自分を否定しながら、無理やり幸運を引き寄せようとしていたからかもしれません。今の私は、ただ静かに手を合わせ、「今日も生かしてくれてありがとう」と、自分を取り巻くすべてに、そして自分自身に伝えています。それだけで、明日が来るのが少しだけ、怖くなくなったのです。

自分の気持ちを大切にしながら、穏やかに朝を迎える日本人女性 ※イメージ画像
私が暮らしの中で見つけた、心を支える3つの「言葉の習慣」
特別な道具もお金もいりません。私が「もうダメかもしれない」と思った時に、そっと自分を支えてくれた習慣をお伝えします。
1. 朝一番に、鏡の自分に「おはよう」と言う
最初は恥ずかしくてたまらなっかたのですが、これも立派な祈りです。寝起きのボロボロな自分を見て、「今日もよろしくね」と声をかける。それだけで、自分の味方が自分の中に一人増えたような、心強い気持ちになれるから不思議です。
2. 否定的な言葉を、そっと「事実」に置き換える
「私はダメな人間だ」と思ったら、「私は今、悲しいと感じているんだね」と言い換えてみます。言葉を少しだけ客観的に、そして優しくしてあげる。そうすることで、自分の感情に飲み込まれず、少しずつ前を向く準備ができるようになりました。
3. 眠る前に、自分を「全肯定」して終わる
どんなに失敗した日でも、どんなに何もできなかった日でも、最後は「今日も生きた。それで100点」と言って布団に入ります。この「全肯定の祈り」が、私の荒れていた心を、少しずつ平穏な場所へと戻してくれました。
まとめ:あなたは、もう十分に頑張っています
人生を劇的に変える魔法なんて、どこにもないかもしれません。でも、あなたが自分自身にかける言葉一つで、今、この瞬間の景色は確実に変わります。
「希望」というのは、遠くから降ってくるものではなく、自分の内側からじわじわと湧き上がってくるものです。不安な夜、ざわつく胸。そんな時は、どうか自分を責めないでください。まずは、あなたのその震える気持ちを、そのまま言葉にしてあげてください。
「お疲れ様。よくやったよ。明日は明日の風が吹くから、今日はゆっくり休もうね」
そうつぶやけた時、あなたはもう、新しい自分へと一歩踏み出しています。私と一緒に、少しずつ、自分の味方になる練習をしていきませんか?
暮らしを整える、もう一つの「お守り」
言葉の習慣と同じように、私の心を支えてくれているものがあります。もし、自分一人の力ではどうしても心が折れそうな時、そっと背中を押してくれる「形ある祈り」に興味がある方は、こちらの記事も覗いてみてください。