「高天原に神留まります…」というフレーズ、どこかで耳にしたことはありませんか?
神社が好きだったり、日本の神話にちょっと興味があったりすると、気になる言葉ですよね。
「これって何かの呪文?唱えたらご利益あるの?」なんて疑問に思っているあなたのために、今日は「高天原の祝詞」の正体と、そのすごいパワーについて、親友に教えるみたいに分かりやすく解説していきます!
この記事を読めば、あなたも神様との距離がぐっと縮まる、とっておきの方法が分かりますよ。
「高天原の祝詞」の正体は「天津祝詞(あまつのりと)」だった!
実は、「高天原の祝詞」という独立した祝詞があるわけではないんです。
多くの人がイメージしているのは、「天津祝詞(あまつのりと)」という、とても有名でパワフルな祝詞の冒頭部分なんですよ。
そもそも祝詞(のりと)って何?
まず基本から!「祝詞」というのは、神道の神事や祭祀の際に、神様に向かって唱える言葉のことです。
いわば、神様への「正式な手紙」や「ご挨拶」のようなもの。
私たちの感謝や願い事を、古来から伝わる美しい言葉で神様にお伝えするための、とても大切な作法なんです。
天津祝詞は最強の「祓いの言葉」
数ある祝詞の中でも、「天津祝詞」は特に「祓い清める」力が強いことで知られています。
別名「禊祓詞(みそぎはらえのことば)」とも呼ばれ、自分自身についてしまった罪や穢れ、災厄などを祓い清めてもらうために唱えられるんです。
なんだか最近ツイてないな…と感じる時や、心をスッキリさせたい時に、まさにぴったりの祝詞なんですね。
なぜ「高天原」から始まるの?
天津祝詞の「高天原に神留まります(たかあまはらにかむづまります)」という最初のフレーズは、ものすごく重要です。
「高天原」とは、神様たちが住む天上の世界のこと。
この言葉を唱えることで、「今、自分がいるこの場所が、神様をお迎えする神聖な高天原になります」と宣言する意味合いがあるんです。
この一言で、その場の空気を神聖なものに変え、神様に意識を向けてもらうスイッチを入れる、というイメージですね。
「高天原の祝詞」とは、心身を浄化する強力な祝詞「天津祝詞」のこと。冒頭の言葉で、その場を神聖な空間に変えるという意味が込められています。
天津祝詞に込められたスゴい意味!古事記の物語がベースに
天津祝詞がどうしてそんなに祓い清めるパワーがあるのか、その秘密は日本神話『古事記』の有名なエピソードに隠されています。

イザナギノミコトの「禊祓(みそぎはらえ)」が起源
天津祝詞は、神様のイザナギノミコトが、亡くなった妻イザナミノミコトを追って行った黄泉の国(死者の国)から帰ってきた時の物語が元になっています。
黄泉の国の穢れを身にまとってしまったイザナギは、地上に戻るとすぐに川に入ってその身を洗い清めました。
この「禊祓(みそぎはらえ)」によって穢れを祓った時に、アマテラスオオミカミをはじめとする多くの神々が生まれた、と神話では語られています。
天津祝詞は、このイザナギの禊祓のストーリーをなぞり、「あの時のように、私たちの罪や穢れも祓い清めてください」と神々にお願いする内容になっているんです。
祝詞の簡単な現代語訳
全文を覚えるのは大変なので、ざっくりとどんな意味かを知っておきましょう。
「高天原にいらっしゃる神々のお力によって、祖神であるイザナギノミコトが、筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で禊祓をされた時に、お生まれになった祓戸(はらえど)の神々よ。私たちの様々な過ちや罪、穢れを祓い清めてくださいと申し上げるのを、天と地の全ての神々様、どうぞお聞き届けください。恐れ多くも申し上げます。」
こんな感じの意味合いになります。 神話の力を借りて、自分を清めてもらうお願いなんですね。
どんな効果が期待できるの?
天津祝詞を唱えることで期待できるのは、何よりも「浄化」です。
- 心の中のモヤモヤや、ネガティブな感情を清める
- 日々の生活の中で知らず知らずのうちに溜まった穢れや厄を祓う
- 気持ちをリセットして、清々しい心で再出発できる
- 神様との繋がりを強く感じ、ご加護をいただきやすくなる
声に出して唱えることで、その言葉の霊力「言霊(ことだま)」が働き、心身ともに清浄な状態へと導いてくれると信じられています。
天津祝詞のパワーの源は、イザナギノミコトの禊祓という神話の力。唱えることで、心身の穢れを祓い、強力な浄化の効果が期待できます。
【初心者でも安心】天津祝詞の唱え方とマナー
「祝詞って、神主さんじゃない一般人が唱えてもいいの?」と心配になるかもしれませんね。
大丈夫です!心を込めて敬意を払えば、誰が唱えても神様はきっと耳を傾けてくださいます。
ここでは、初心者さんでも安心して唱えられるように、全文と作法をご紹介します。
天津祝詞の全文(ふりがな付き)
まずは声に出して読んでみましょう。独特のリズムが心地よいですよ。
高天原(たかあまはら)に神留(かむづ)まり坐(ま)す
神漏岐(かむろぎ)・神漏美(かむろみ)の命(みこと)以(も)ちて
皇御祖神(すめみおヤのかむ)伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小戸(おど)の阿波岐原(あはぎはら)に
御禊祓(みそぎはら)ひ給(たま)ひし時(とき)に生(あ)れ坐(ま)せる
祓戸(はらえど)の大神等(おほかみたち)
諸々(もろもろ)の禍事(まがごと)・罪(つみ)・穢(けがれ)を
祓(はら)へ給(たま)ひ清(きよ)め給(たま)へと申(まを)す事(こと)の由(よし)を
天津神(あまつかみ)・国津神(くにつかみ)、八百万(やおよろず)の神等共(かみたちとも)に
聞(き)こし食(め)せと
恐(かしこ)み恐(かしこ)みも白(まを)す
神社で唱える時の基本的な作法
神社で唱える場合は、周りの人の迷惑にならないように配慮するのが大人のマナーです。
- お賽銭箱の前に進み、お賽銭を入れ、鈴を鳴らす
- 「二拝(二回、深くお辞儀をする)」
- 胸の前で手を合わせ、静かに祝詞を唱える(小声か心の中でOK)
- 唱え終わったら、個人的なお願い事や感謝を伝える
- 最後に「二拝二拍手一拝(二回お辞儀、二回拍手、最後にもう一回深くお辞儀)」
これが一般的な流れです。祝詞を唱えることで、より丁寧なご挨拶になりますね。

大切なのは「心」!暗記できなくても大丈夫
「こんなに長いの覚えられない!」と思っても全く問題ありません。
最初はメモを見ながらでも大丈夫です。 一番大切なのは、完璧に暗唱することよりも、神様への敬意と感謝の気持ちを込めて、丁寧に唱える「心」です。
まずは一行目、「高天原に神留まります」だけでも心を込めて唱えてみてください。
それだけでも、あなたの祈りの質はきっと変わるはずですよ。
天津祝詞は、作法に則って敬意を払えば誰でも唱えてOK。全て暗記できなくても、神様を敬う心を込めて丁寧に唱えることが何よりも大切です。
まとめ:天津祝詞を唱えて、心身を清めよう
「高天原の祝詞」の正体である「天津祝詞」について、かなり詳しくなれたんじゃないでしょうか?
最後に、今日のポイントをおさらいしておきましょう。
- 「高天原の祝詞」とは、強力な祓詞「天津祝詞」のこと。
- イザナギノミコトの神話がベースで、罪や穢れを祓い清める絶大な効果がある。
- 作法を守れば一般の人でも唱えてOK!大切なのは感謝と敬意の心。
- 全文覚えられなくても、冒頭だけでも唱えてみよう!
天津祝詞は、神様とあなたを繋ぐ特別な「あいことば」のようなものです。
次回の神社参拝の際には、ぜひ勇気を出してこの祝詞を唱えてみてください。
きっと、いつもより心がスッキリと晴れ渡り、神様を身近に感じられる特別な体験ができるはずですよ!


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