夜、寝る前の数分間。スマホを置いて、ふと手に取った本が神話の物語だったりすると、思いのほか心が落ち着くことがあります。
日本神話の舞台である「高天原(たかまがはら)」と、ギリシャ神話の神々が住まう「オリンポスの山」。どちらも雲の上や高い山の上にあるとされる、神様たちの理想郷です。でも、その中身を少し覗いてみると、そこには驚くほど対照的な「世界の捉え方」が隠されています。
「力」で運命を切り拓くギリシャの神々と、一つの場所に集まり「対話」を重んじる日本の神々。この違いを知ることは、現代の複雑な人間関係や仕事の場において、私たちがどう振る舞えば心地よい場所を作れるのかを考える、素敵なヒントになります。
今夜は、遠い空の上の物語を比較しながら、私たちの足元にある「日常の整え方」について綴ります。

高天原とオリンポス、共通点と意外な「場所」の謎
まず面白いのは、洋の東西を問わず、神様たちは決まって「高い場所」に住んでいるということです。
ギリシャ神話では、実在するオリンポス山の山頂に神々の宮殿があるとされました。一方、日本の高天原も、文字通り「高い天の原っぱ」を意味します。人間にとって「見上げる場所」は、日常の細々とした悩みから解き放たれ、物事を俯瞰できる精神的な高みを象徴しているのかもしれません。
また、どちらの理想郷も一柱の主神を中心に、個性豊かな神々が集まる大家族のような構造をしています。しかし、その家族がトラブルに直面したときの「解決の作法」が、決定的に異なるのです。
決定的な違いは「トラブル解決」の作法にあった
ギリシャ神話と日本神話。その最大の違いは、組織としての「意思決定」の形に表れています。
ギリシャ神話:個の力とドラマチックな闘争
主神ゼウスを筆頭とするオリンポスの神々は、とても個性的で情熱的です。自分の欲望や正義のために戦い、力強い意志で運命を動かしていきます。何か問題が起きれば、それはしばしば神々同士の激しい衝突や駆け引きへと発展します。
これは現代でいえば、「個人の才能やリーダーシップ」で局面を打開していく、エネルギッシュなビジネススタイルのようでもあります。
日本神話:対話と合議の「言向け和し」
対する高天原の神々は、何か重大な事件が起きると、必ずといっていいほど「安河(やすのかわ)の河原」に集まって会議をします。主神である天照大神が一人で全てを決めるのではなく、八百万の神々が知恵を出し合い、納得のいく答えを探ります。
この「言向け和し(ことむけやわし)」、つまり言葉によって平和的に解決しようとする姿勢こそが、日本古来の「和」の象徴です。自分の意見を押し通すのではなく、全体の調和を優先する。これは、私たちの暮らしの中でも、長く良い関係を築くための知恵として息づいています。
私たちの暮らしに活かす「高天原流」の調和術
ギリシャ神話のようなドラマチックな成功にも憧れますが、毎日の生活を穏やかに保つためには、やはり高天原流の「整える知恵」が役に立ちます。
自分の「持ち場」を大切にする
高天原の神々は、それぞれが専門の役割を持っていました。私たちも、他人の領域に踏み込みすぎたり、自分を偽って誰かになろうとしたりすると、心の秩序が乱れてしまいます。まずは、今の自分が果たすべき役割を再確認し、そこを丁寧に整えることが大切です。
- 自分の役割・居場所を再確認したい方へ
今の環境が、自分の資質を活かせる「調和のとれた場所」でないと感じるなら、ふさわしい場所を探す勇気も必要です。
ツナグバ 転職・パートナーズ日々の仕事において、自分の軸を保ち、着実に成果を出したいという誓いに。
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環境を清め、心を「清浄」に保つ
ギリシャ神話に比べ、日本神話が圧倒的に重んじているのが「清め(お祓い)」です。トラブルが起きたとき、力で解決する前に、まずは汚れを落として元のフラットな状態に戻す。この「リセット」の感覚が、心の平穏を保つ鍵になります。
- 日常の澱みをリセットし、場を清める
忙しい毎日の中で、知らないうちに溜まってしまうストレスや違和感。物理的な清めが、精神的な高天原を作ります。
ご祈祷済「浄化塩」全ての土台となる健康と、心地よい人間関係を維持するために。
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まとめ:二つの理想郷を心に飼う
情熱的に運命を切り拓くオリンポスのエネルギーと、穏やかに話し合い調和を育む高天原の智慧。この二つは、どちらか一方が正しいというわけではありません。
外の世界で挑戦するときはギリシャの神々のような勇気を持ち、家に帰って自分や家族と向き合うときは日本の神々のような「和」の心を持つ。そんな使い分けができれば、現代のサバイバルも少し楽になる気がします。
今夜は少しだけ、あなたの心の中にある「高い原っぱ」を思い描いてみてください。そこには、明日をより良くするための穏やかな答えが、すでに用意されているかもしれません。

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