「神話」は読むより「観る」ほうが100倍面白い?
高天原や日本神話に興味を持ったものの、「古事記の本を買ってみたけど、名前が難しくて挫折した……」という経験はありませんか?
実は私もその一人でした。文字だけで「天の安河」や「天岩戸」を想像するのは、なかなか骨が折れる作業です。
そんな時におすすめなのが、「映画から入る」という裏技です。
優れたクリエイターたちが映像化した「神々の世界」を観ると、頭の中に強烈なイメージが残り、その後に本を読んだり神社に行ったりした時の理解度が劇的に変わります。
今回は、私が実際に観て「これは高天原のイメージ作りに最高だ!」と感じた映画を3本ご紹介します。今度の週末は、ポップコーン片手に神話トリップしてみませんか?
1. 伝説のレトロアニメ『わんぱく王子の大蛇退治』
最初にご紹介するのは、1963年に公開された東映動画(現・東映アニメーション)の長編アニメ映画です。
「えっ、そんな古いの?」と侮るなかれ。この作品、神話ファンの間では「日本神話映像化の最高傑作」と崇められている伝説の一本なのです。
高天原のデザインがモダンでかっこいい!
主人公は少年時代のスサノオ。彼が母(イザナミ)を求めて旅立ち、高天原へ行って姉のアマテラスと会い、最後は出雲でヤマタノオロチを倒すという、神話の王道ストーリーがそのまま描かれています。
私が特に感動したのは、高天原の美術デザインです。
直線的でモダンな宮殿や、独特な色彩感覚で描かれる神々の衣装は、今見ても全く古さを感じさせません。「高天原って、こんなにお洒落で神秘的な場所だったのかも」と、想像力を心地よく刺激してくれます。
クライマックスのオロチ退治のシーンは、現在の日本アニメの原点とも言われる迫力。神話のあらすじを楽しく、かつ正確に把握したいなら、この作品が間違いなくNo.1です。
2. 現代と神話をつなぐ『神在月のこども』
次にご紹介するのは、2021年に公開された現代劇のアニメ映画です。
舞台は現代ですが、日本神話の「神無月(かんなづき)」をテーマにしています。
神様たちの「会議」や「移動」がリアルに想像できる
主人公の少女が、全国の神様たちが出雲へ集まる「神議り(かみはかり)」を目指して走るロードムービーです。
高天原そのものがメインではありませんが、この映画の面白いところは、「神様たちがどうやって世界を移動し、どんな雰囲気で集まっているのか」が視覚化されている点です。
ウサギの姿をした神の使いや、個性豊かな八百万の神々が登場し、「あ、神様って意外と現代社会のすぐ隣にいるのかもしれない」と思わせてくれます。
この映画を観てから神社に行くと、境内のざわめきが「神様たちの話し声」に聞こえてくるような、素敵な感覚になれますよ。
3. 八百万の賑わいを感じる『千と千尋の神隠し』
最後は、言わずと知れたスタジオジブリの名作です。
「これって神話の映画なの?」と思うかもしれませんが、実は高天原の世界観を理解するのに、これほど適した教材はありません。
「湯屋」は高天原の縮図?
物語の舞台となる「湯屋」には、夜な夜な全国から八百万の神様たちが疲れを癒しにやってきます。
大根の神様(おしら様)やヒヨコの神様(オオトリ様)など、多種多様な姿をした神様たちが一緒にお風呂に入り、宴会をする様子。
これはまさに、高天原で神々が集まってワイワイ過ごしている(あるいは会議している)イメージそのものです。
「日本の神様は、全知全能の完璧な存在ではなく、人間みたいに疲れたりお腹が空いたりする存在なんだ」
そう感覚的に理解できるだけで、日本神話への親近感がグッと増します。次に観るときは、「このシーン、高天原っぽいな」という視点で楽しんでみてください。
まとめ:映像でインプットすれば、神話はもっと楽しい
高天原の世界観を感じられる映画をご紹介しました。
- 神話のストーリーを王道で楽しむ『わんぱく王子の大蛇退治』
- 現代と神話のつながりを感じる『神在月のこども』
- 八百万の神々の賑わいを味わう『千と千尋の神隠し』
映画の良いところは、たった2時間でその世界にどっぷり浸れることです。
映像で「高天原の雰囲気」を自分の中にインストールしてから、改めて神社の鳥居をくぐってみてください。きっと、今まで見えなかった景色が見えてくるはずですよ。


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