「高天原(たかまがはら)」って、アニメやゲームで聞いたり、神社が好きでちょっと神話に興味を持ち始めたんだけど、一体どんなところなの?
そんな風に思っているあなたに、今日は神々が暮らすという伝説の世界「高天原」について、親友に話すみたいに分かりやすく解説しちゃいます!
この記事を読み終わる頃には、あなたも日本の神話の世界がぐっと身近に感じられるはずですよ。
そもそも高天原って何?神々が住む天上の世界
まず、一番大事なところから!
高天原っていうのは、日本神話に出てくる神様たちが住んでいる「天上の世界」のことなんです。
私たちが住んでいる地上とは別の、空の上にある神聖な場所ってイメージですね。
日本神話の「天国」的な場所
すごくざっくり言うと、西洋の神話でいう天国(ヘブン)みたいなイメージに近いかもしれません。
ただし、亡くなった人が行く場所というよりは、最初から神様たちが生まれた場所であり、暮らしている世界のことを指します。
日本神話の世界は、大きく分けて3つの世界で構成されているんですよ。
- 高天原(たかまがはら):天照大御神(アマテラスオオミカミ)たちが住む天上の世界
- 葦原中国(あしはらのなかつくに):私たちが住んでいる地上の世界
- 黄泉の国(よみのくに):死者の世界
この3つの世界の真ん中にあるのが、私たちのいる「葦原中国」というわけです。
高天原は、この私たちの世界のはるか上空にある、神聖な場所なんですね。
誰が住んでいるの?アマテラスと個性豊かな神様たち
高天原には、「天津神(あまつかみ)」と呼ばれる神様たちが住んでいます。
そのトップに立って高天原を治めているのが、太陽の神様であり、天皇家の祖先とも言われている最高神「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」です。
他にも、アマテラスの弟でやんちゃな神様「須佐之男命(スサノオノミコト)」や、たくさんの神様たちの知恵袋である「思金神(オモイカネノカミ)」など、個性豊かなたくさんの神々が暮らしています。
有名な「天の岩戸」の物語も、この高天原が舞台なんですよ。
地上の世界「葦原中国」との関係
高天原はただ天上にあるだけでなく、地上の世界「葦原中国」とも深いつながりがあります。
神話では、高天原の神々が地上に降りてきて国を造ったり(天孫降臨)、地上の神々と交渉したりする場面がたくさん描かれます。
つまり、高天原は日本の国づくりの指令室みたいな役割も持っていたんですね。
高天原は、日本神話における神々の故郷であり、政治の中心地!最高神アマテラスが治める、秩序ある天上の世界なんです。
高天原はどんな風景?古事記から想像する天空の世界
じゃあ、具体的に高天原ってどんな景色が広がっているんでしょうか?
実は、『古事記』や『日本書紀』には、その風景について細かい描写はあまりないんです。
でも、物語の断片から、キラキラした美しい世界を想像することができるんですよ。

天の安河や天の岩戸も!神話の有名スポット
高天原には、神話でおなじみのスポットがいくつもあります。
例えば、神々が集まって相談事をする広大な河原「天の安河(あまのやすかわ)」や、アマテラスが隠れて世界が闇に包まれた「天の岩戸(あまのいわと)」などです。
こうした場所で、神々は会議を開いたり、時には大喧嘩をしたりと、ドラマチックな物語を繰り広げました。
秩序と階級のある神々の社会
神々の世界と聞くと自由なイメージがあるかもしれませんが、高天原は意外と社会的な場所だったようです。
アマテラスをトップとして、それぞれの神様に役割や位がありました。
神々が住む立派な宮殿や、神聖な儀式を行う場所もあったとされています。
まるで天上の都のようですね。
神々が農業?意外と人間らしい暮らし
もっと面白いのは、高天原には神様が耕す田んぼ(神田)があったり、養蚕をしたりする場所があったことです。
神様たちも、私たちと同じように稲作や機織りをとても大事にしていたことが分かります。
天上の世界でありながら、どこか日本の原風景を思わせる、そんな親しみやすい一面も持っているのが高天原の魅力なんです。
もしかして実在する?高天原のモデルになった場所は?
これだけ具体的な話を聞くと、「もしかして高天原って、日本のどこかに実在したんじゃないの?」って気になりますよね。
実は、その所在地については昔からたくさんの説があって、今でも議論が続いているんです!
有力な説はどこ?奈良県や宮崎県の伝承地
特に有力とされているのが、奈良県や宮崎県など、神話にゆかりの深い場所です。
- 奈良県御所市高天:「高天」という地名が残り、古くから伝承の地とされてきました。 江戸時代までは、ここが有力な候補地だったようです。
- 宮崎県高千穂町:アマテラスの孫であるニニギノミコトが、高天原から地上に降り立った「天孫降臨」の地として有名です。 天岩戸神社など、神話の舞台とされる場所も多く残っています。
他にも、茨城県説や長野県説、果ては宇宙や海外だったという説まで、本当にたくさんの候補地があるんですよ。
なぜ特定の場所に定まっていないのか
これだけ説があるのに、なぜ「ここだ!」と一つに決まっていないんでしょうか。
それは、高天原が特定の「場所」というよりも、古代の人々が抱いていた「理想郷」や「聖なる世界」という「概念」に近いものだったからかもしれません。
また、神話が作られる過程で、いろいろな地域の伝承が一つにまとめられた、という考え方もあります。
大切なのは「どこにあるか」より「どんな場所か」
候補地を旅してみるのもロマンがあって素敵ですが、神話を楽しむ上で一番大切なのは、「どこにあったか」という事実だけではありません。
古代の人々が、空の上にどんな世界を想像し、神々をどう捉えていたのか。その世界観に思いを馳せることが、高天原という場所を本当に理解するカギになるんです。
私たちの生活と高天原の意外なつながり
「神話の世界なんて、自分とは関係ない昔話でしょ?」と思うかもしれません。
でも実は、高天原の世界は、今も私たちの身近なところに息づいているんです。

神社の鳥居は高天原への入り口?
神社に行くと、必ず鳥居をくぐりますよね。
あの鳥居は、私たちの住む俗世と、神様がいらっしゃる神聖な場所とを分ける結界の役割があると言われています。
つまり、鳥居をくぐることは、地上のミニ高天原にお邪魔する、ということでもあるんです。
そう思うと、いつものお参りも少し違って見えませんか?
天皇家のルーツも高天原から
日本神話では、高天原を治める最高神アマテラスの子孫が、地上に降りてきて初代天皇(神武天皇)になったとされています。
これは、天皇の権威が神聖なものであることを示す、とても重要な物語なんです。
つまり、高天原は日本の国の成り立ちそのものに深く関わっているんですね。
神話を知ると日本の文化がもっと面白くなる
相撲の儀式や、お祭りの掛け声、地名など、私たちの文化のあちこちに、実は神話がルーツになっているものがたくさん隠されています。
高天原について知ることは、そうした日本の文化や歴史の背景をより深く理解することにつながります。
高天原は単なる空想の世界ではなく、日本の文化や人々の心の拠り所として、今も生き続けている大切な場所なんです。
まとめ:高天原は神々の壮大な物語が始まる場所
さて、ここまで高天原について旅をしてきましたが、いかがでしたか?
高天原がどんなところか、少しでもイメージが湧いたら嬉しいです。
最後に、今日のポイントをまとめておきますね。
- 高天原は、アマテラスを主宰神とする神々が住む「天上の世界」。
- 田んぼや会議の場所もあり、神々は意外と人間らしい生活をしていた。
- 実在の場所については奈良県や宮崎県など諸説あるが、特定はされていない。
- 神社の鳥居など、私たちの身近な文化にも高天原の世界観はつながっている。
高天原は、日本の神々の壮大な物語が始まる、きらびやかで、時には人間くさい、魅力あふれる世界です。
もし興味が湧いたら、ぜひ古事記の物語を少し読んでみてください。
きっと、あなたの知らない日本の面白さにたくさん出会えるはずですよ!


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